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痴女子大生 志乃(2)

「あ~眠い。」


早朝、大きなあくびをしながら安本は駅前を歩いていた。

今日はイベントがあるというパチンコ屋に並ぶために珍しく早起きした。


「今日はなんとしても勝たないとな。じゃないと本当に食費すら危ねぇから。」


そんな事を呟きながら、ふと駅に向かう人々を横目で見る安本。

スーツや制服を着たサラリーマンや若い学生達が急ぎ足で駅へ入っていく。

そんな光景を見ていると、小汚い格好をしてパチンコ屋に向かっている自分がいかに生き遅れているかを実感せずにはいられなかった。

俺はなんでこんな事になっちまったんだろうな。

立ち止り、まるで別の世界を見るような目でじっと駅の方を眺める安本。


「……ん?あれは……」


駅の入り口に立っている女性が安本の目に留まった。

いや、女性というより女の子。おそらく二十歳か、それよりももっと若いかもしれない。

その女の子は、手に持っている傘に赤いハンカチを巻いて立っていたのだ。


――傘に赤いハンカチ?まるで昨日読んだ小説みたいじゃないか――


女の子の格好を見て、安本はすぐに〖露出奴隷 愛美〗の中で真田が愛美に出していた命令を思い出した。

傘に赤いハンカチは愛美の目印だったはず。

それに今日の天気は雲一つない快晴だってのに傘を持っているなんて明らかに不自然だ。


――あの女の子、まさか……いや、そんな訳ないか――


でもやはり少し気になる。

ここからじゃ顔がよく見えない。

安本は何歩か移動してその女の子に近づいてみた。


――おっ!可愛い子だなぁ、歳もちょうど愛美と同じくらいか?――


真田の命令では愛美は駅の南口の前で10分以上立っていないといけない事になっている。

目の前の女の子も、その場にもう5分以上立ったままだ。そしてここは駅の南口だ。


――あの女の子、もしかして貴子の小説に何か関係しているか?いや待てよ、違うな。確か真田はミニスカートにパンストを穿いていけと言っていたはずだ。あの子はミニスカートでもなければパンストだって穿いていないじゃないか。やっぱり俺の考えすぎだな――


そして丁度10分程経ったところで、女の子は時計を確認する仕草を見せた後、駅へと入っていった。


――誰かと待ち合わせていた訳じゃなかったのか……じゃあなんであんな所に立っていたんだ?――


――……ハハッ、馬鹿馬鹿しい、そんな事ある訳ないよな。考えるだけ無駄だ。まったく、引き籠ってパソコンばかり見てたから、現実と妄想の区別もつかなくなっちまっているんだな、俺は――


安本は自嘲気味に笑いながら駅前から去った。


――それにしても本当に可愛い子だったなぁ。もしあんな子のスカートの中がノーパンだったら驚きだよな――



そしてその日の夜も〝TAKAKO'S ROOM〟は更新されていた。

そこには新たに真田から愛美に送られたメールの内容が書かれていた。


真田

《おい愛美、お前は俺を舐めてるのか?
あんな丈の長い物はミニスカートとは言わないんだよ!
それにお前はスカートの中にパンツを穿いていただろう?
ノーパンで出て来いと言ったはずだ。穿いていいのはパンストだけだ。
いいか愛美、これは遊びじゃない、お前を調教するための命令だ。
明日の朝は必ず命令通りの格好で来い!俺をこれ以上怒らせるんじゃないぞ。》


愛美

《真田さん、ごめんなさい!
パンツを穿かずにミニスカートなんて……恥ずかしくて、今日はどうしても勇気が出なかったんです。
でも明日は必ず真田さんに言われた通りにします。どうか許してください。》



「えっ!?おいおい、どういう事なんだよこれは、まさか今朝の女の子本当に……」


安本は更新されたページを見て目を丸くした。

愛美がミニスカートとは言えない長さのスカートで、パンストも穿いていかなかったという事は、今朝駅で見た女の子の格好と一致してしまう。

でもそれだけでは確信は持てない。それに創作小説の中の人物が現実世界に存在するなんて、やはりどうしても信じられなかった。

ただの偶然だという可能性の方が圧倒的に高いだろう。

しかしここまで気になりだしたら確認せずにはいられなかった。


「どうする……明日の朝、もう一度あの駅に行ってみるか。まぁどうせ俺は暇だしな。」


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[ 2014/08/16 ] TB(0) | CM(-)

痴女子大生 志乃(1)

「ふぅ……」


家賃6万の古いアパートの一室。

カーテンの閉まった薄暗い部屋の中で、男はタバコの煙を吹かしながらパソコンの画面に目を向けていた。

男の名前は安本圭一、職業はフリーのカメラマン。

安本は専門学校卒業後、業界では名のあるプロカメラマンの元でアシスタントとして働き、その後はフリーとなり、主に雑誌関係の仕事を請け負ってきた。

フリーになってから数年は順調だった。
スポーツや政治、芸能関係の記事に使う写真の依頼が多く入り、忙しい毎日であったが、それなりに遣り甲斐や自信を持ちながら仕事ができていた。

しかし、この業界はそんなに甘くはなかった。4年程前からだろうか、雑誌の売り上げ低下に伴って安本の仕事も徐々に減少。

今ではめっきり仕事の依頼が来なくなってしまった。

来ても一週間に一度あるかないか。それも風俗雑誌なんかの安い仕事ばかりだった。

これではとても生活していけない。


「あ~ぁ、そろそろ本当にバイトでも始めないとヤバいな。」


貯金も底を突きかけている。

カメラマンの仕事を続けてきてそれなりにプライドを持っていただけに、今さらアルバイトなんて……と、しばらくの間はなかなか行動する気にはなれなかった。

仕事が無く、暇な時間を無気力な状態で過ごす毎日。

最近する外出と言えば殆どパチンコやギャンブルで、食事はコンビニ弁当かカップラーメンで済ませている。

そしてそれ以外は部屋に引きこもってパソコンでアダルトサイトばかりを見ていた。

人間、暇を持て余すとこんな風にダメになってしまうんだな。

そんな事を考えながら、死んだ魚のような目で安本はパソコンの画面を眺める。

最近はAVよりも、ネットに上がっている官能小説を読む事が多い。

もう歳も30を超えている安本にとって、多くの作品が同じような内容でマンネリ化しているAVよりも、小説の中のアブノーマルな世界観や、想像力を掻き立てられるような興奮の方が新鮮に感じられたのだ。


「お、更新されてるな。」


今安本が見ているのは〝TAKAKO'S ROOM〟という官能小説の個人サイト。

サイト名の通り、貴子と名乗る女性が運営している。

プロフィールによれば貴子は専業主婦らしいのだが、小説の内容は女性が書いているとは思えないほどハードな作品が多い。

先日完結したばかりの人妻凌辱物の作品を安本は特に気に入っていて、もうこの小説で何回射精したか分からない程だ。

貴子の巧みな文章や小説の中で創り上げられるエロティックな世界観に、安本は官能小説でこんなにも濃厚な興奮が味わえるのかと、すっかりその世界に嵌ってしまっていた。

そして最近連載が始まったのが〖露出奴隷 愛美〗、愛美という高校を卒業したばかりの初心な女子大生を主人公にした露出調教物の作品だ。

ネット上で出会った真田という男にメールで命令されながら、徐々に愛美の胸の奥に秘められたマゾヒズムが露わになっていく……そんなストーリーだった。

まだ物語は始まったばかりだが、次はどんな興奮を味あわせてくれるのかと、安本は今後の展開に期待せずにはいられなかった。



一方同じ頃……



「あっ!更新されてる。」


志乃はパソコンの画面に出ていた【新着】の文字を見ると、嬉しそうにマウスを動かしそこをクリックした。

ブックマークに登録してあるお気に入りのサイト〝TAKAKO'S ROOM〟は、志乃がまだ高校生だった半年程前、受験勉強の合間にネット小説でも読もうと検索していた時に偶然見つけた官能小説サイト。

最初は興味本位でページを開いた志乃だったが、気付いた時には官能小説を夢中になって読んでいた。

10代の女の子が読むには過激すぎる内容だったが、卑猥で変態チックな官能小説の世界は、性への好奇心が芽生え始めたばかりの詩乃の興味を強く惹きつけた。

志乃が自慰行為を覚えたのも丁度その頃。あまり嵌り過ぎてはいけないと思いながらも、貴子の小説を読む度に、濡れた秘部に手を伸ばしてしまっていた。


そして最近連載が始まった〖露出奴隷 愛美〗に、志乃はこれまで以上に夢中になっていた。

その理由は、志乃が高校卒業して今年から大学に通っている大学1年生である事や、初めて実家を出て1人暮らしを始めている事など、.物語の主人公である愛美との共通点が自分にはいくつもあると感じていたからだ。

そのため志乃はこの小説を読んでいる内に、次第に主人公の愛美と自分を重ね合わせるようになっていた。

そして物語に登場する真田という男が愛美に対してする淫猥な命令を、まるで自分が命令をされているのかのように妄想しながら興奮を得ていたのだ。



「真田さん、今度は愛美ちゃんにどんな命令をするんだろう。」


志乃はワクワクしながら更新されたページを読み始めた。


真田

《愛美、明日はミニスカートでパンツを履かずに通学するんだ。
恥ずかしがり屋の愛美にはいきなりミニスカートにノーパンは少々ハードルが高いか?
そうだな、だったらスカートの中にパンストを穿くことだけは許してやろう。
明日の朝、傘に赤いハンカチを巻いて駅の南口に行くんだ。そこで10分以上その格好で立っていろ。
ちゃんと命令に従っているか、俺がチェックしに行ってやる。
ミニスカートにパンスト、赤いハンカチを付けた傘を持って立つ、それがお前が愛美であるという目印だ。
いいな?命令は絶対だぞ。》



「わぁ、パンツを穿かずにミニスカートかぁ……うーん、でも私ミニスカートなんて持ってないしなぁ。」


真田の命令を読んだ詩乃は、クローゼットを開けて以前買った膝丈の長さのプリーツスカートを取り出した。


「このスカートじゃダメかな?あと赤いハンカチは……あ、あった。フフッ、これを傘に巻けば私、愛美ちゃんになったみたい。」


妄想だけではなく、実際に愛美の格好の真似をしてみると、なんだか自分が小説の世界に入ったような気持ちになって楽しかった。

もちろん、実際にノーパンで外に出るなんて事は志乃にはできない。

でも愛美と同じように志乃も通学に電車を使っている。だから明日は傘に赤いハンカチを巻いて駅に行ってみようと詩乃は考えていた。

そしてどこからか真田に見られている自分を想像するのだ。

小説を読みながら思いついたちょっとした遊びである。

そう、それは志乃の中だけでこっそり楽しむ秘密の遊び。


「ストッキングはどうしよう……うーん、暑いし止めとこうかな。別にいいよね、それくらい。フフッ、真田さんに怒られちゃうかな?」


楽しそうに明日着ていく服の準備をした詩乃は、朝忘れないように赤いハンカチを巻いた傘を玄関に置いてからベッドに入った。


「10分は立ってなきゃいけないのよね……明日はちょっと早くに起きないと。」


こうして詩乃の〝愛美ごっこ〟は始まった。


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[ 2014/08/16 ] TB(0) | CM(-)

どうにも

毎度の事ですが、ずっと更新できずすみません。

どうにも書けないので少し別の作品に浮気させてください。

菜穂の方も完結させるつもりではあります。

その時の気分で書けるものを書くスタンスでいきたいと思います。


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[ 2014/08/16 ] TB(0) | CM(-)