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官能小説 女子大生 水野果歩(2)

「いいバイトならあるわよ。」

ふとその声のする方に顔を向ける果歩と知子。

「あっ!秋絵先輩!」

そこには知子と同じく卓球サークルで知り合った先輩の秋絵がランチプレートを持って立っていた。

秋絵は大学内では有名な美貌の持ち主で、それでいて勉強もでき、しっかりしていた。

そのため秋絵を慕う後輩も多く、果歩と知子にとってもそんな秋絵は尊敬や憧れの対象になっていたのだ。

「ここいいかな?」

「はい、どうぞ」

知子はそう返事をして奥の席に移動して、手前の席を秋絵に譲った。

「ありがとう。・・・相変わらず仲良しね、知子ちゃんと果歩ちゃん。」

「秋絵先輩が食堂なんて珍しいですね。」

果歩は溢れんばかりの笑顔で秋絵に聞いた。

果歩の秋絵へ憧れの念は結構なもので、自分はドジでおっちょこちょいな所があると自覚がしている果歩にとって、秋絵のようにしっかりしていて完璧に見えるかっこいい美人は大きな目標でもあるのだ。

もちろん果歩もルックスでは大学内の男子学生に人気はあった、しかしそれは秋絵のように「かっこいい」「美人」というタイプではなく「可愛らしい」というタイプだろうか・・・。

「今日はちょっと朝寝坊しちゃって・・・お弁当作る時間がなかったのよ。」

「え~秋絵先輩でも寝坊とかするんですね。」

知子は意外といった表情で言った。

「でもでも、毎日お弁当作ってるなんてやっぱりすごいですね!秋絵先輩。美人で頭も良くてスポーツもできて、料理もできて。」

尊敬の眼差しで目をキラキラさせながら話す果歩。

「お弁当といってもいつも簡単なものよ。」

「私たちなんて毎日食堂で済ませちゃってるし、果歩に限ってはお寝坊は日常茶飯事だしね~。」

知子はまた悪戯っぽく笑いながら言った。

「も~知子ちゃんイジワル~・・・確かにそうだけどぉ・・・。」

そんな果歩と知子のやりとりを秋絵はニコニコしながら見ている。

「あ、そうそう、果歩ちゃんアルバイト探してるの?」

思い出したように秋絵が話をきり出した。

「え・・・あ、はい!今は週3日バイトしてるんですけど、他の3日で別のバイトしようかなって・・・。」

「週6日アルバイトかぁ、頑張るね。それで・・・実は私の知り合いでスポーツジムを経営してる人がいるんだけど、その人が今ちょうどアルバイト欲しがっているのよ。そしたらちょうど今知子ちゃんと果歩ちゃんがアルバイトの話してるの聞こえたから、果歩ちゃんどうかなって思って。」

「スポーツジム・・・ですか、スポーツジムのバイトってどういう事するんですか?」

あの秋絵が紹介してくれる所だ、きっとちゃんとした所なんだと思った果歩だが、スポーツジムと聞いて少
し不安になったのは、果歩は運動神経にはあまり自身がない、それに重いものを運んだりするのは非力な自分には向いてないと思ったからだ。

「うん、詳しくはわからないけど、多分受付とかだと思うけど。女の子に重いもの持たせたりって事はないと思うわよ。トミタスポーツっていう所なんだけど・・・ちなみに時給結構いいわよ。」

その話を聞いて果歩の顔がパァっと明るくなる、時給がいいに越した事はない。

「わぁ!そうなんですかぁ!ん~どうしようかなぁ・・・。」

「やってみなよ果歩、秋絵先輩の紹介だし、時給いいなら申し分ないし。それに、スポーツクラブならかっこいいインストラクターいっぱいいるかもしれないよ。」

「それは別にいいけど・・・。やっぱりお金貯めるなら時給高い所の方がいいよね、もうひとつのバイトは好きなことやってるし。」

「それじゃ果歩ちゃん、このアルバイトの話前向きに検討してくれるかしら?」

「はい、あの・・・あ、じゃあそういう方向で考えたいと思います・・・。」

まだ少し迷いはあるもののせっかく秋絵からもらった話だ、とっさに果歩は承諾の方向で返事をしてしまった。

「じゃあ私先方に伝えとくから、詳しい事はまた近いうちに連絡するわね。」

「は、はい。よろしくお願いします・・。」

「それじゃまたね。」

そう言って秋絵は食べ終わったランチプレートを持って席を立った。




「よかったね果歩、バイト早々に決まったじゃない。」

昼食を終わらせ、大学の中庭のベンチに果歩と知子の2人は座って話をしていた。

「なんかトントン拍子に決まっちゃって・・・よかったのかな・・・。」

「秋絵先輩が紹介してくれた所なんだから大丈夫でしょ、きつかったら辞めればいいし、バイトなんだから。」

そう言う知子に果歩は少し困ったような顔をする。

「秋絵先輩が紹介してくれたんだからそんな簡単に辞めれないよ。・・・でも・・・うん!頑張ろっ!友哉もきっと頑張ってるだろうし。」

「その意気その意気!スポーツジムなんだから逞しい身体したイケメンも多いかもしれないし、ムッツリの果歩には目の保養になるわよきっと。」

またからかうような笑みで知子が言った。

「ち、ちがっ!私そんなんじゃないよ~!」

「だってさっきその話した時うれしそうだったじゃない?」

「ち、違うってば!も~!」




【こっちはホームステイ先の家族との生活が始まって、今日はその家族に羊のステーキをご馳走になってすごいおしかったよ。1ヶ月後には一人暮らしの部屋を見つけるつもり、バイトは近くのレストランですることになったし、明日からはこっちの学校も始まるし何かと忙しくなりそうだよ。果歩の方はどう?変わりな
くなく元気でやってる?】

夜、雑貨屋でのバイトが終わって自分の部屋に帰ってきた果歩は早速パソコンを点けてメールをチェックした。

そこに友哉の名前を見つけた果歩はとてもうれしそうな顔をしながらメールを開いて読み終わるとすぐに返信メールを打ち始めた。

【え~羊さんかわいそ~!でもおいしそ~(笑)ホームステイ楽しそうでいいなぁ、でも友哉すっごい忙しくなるんだね、がんばってね。私はなんだかそんな忙しい友哉に影響されてか新しいバイトを始めます、友哉がいない間にいっぱいお金貯めるぞ~!】

順調に海外の生活をスタートさせた友哉のメールを見て、自分も何か頑張らないといけないという気持ちになりながら果歩はメールを書いていた。

(お金貯めて・・・どうしようかなぁ・・・私も1年は無理でも数ヶ月留学して英語の勉強でもしようかなぁ・・・)

大学生活2年目の果歩、しっかりと目標を立ててそれに向かって努力している友哉のように、まずは目標を立てなくては・・・。

(はぁ・・・とりあえずバイトよね。頑張らないと!)



数日後・・・

「え~っと・・・ここだよね・・・。」

果歩は大学の先輩である秋絵に紹介されたバイト先、トミタスポーツを訪れていた。

その建物の外観はまだ建てられてからそんなに経っていないのか、ガラス張りのオシャレで綺麗な建物だった。

それはまるでどこかの美術館かと思ってしまうほどで、スポーツクラブと言えばなんだか汗臭いような感じのイメージを抱いていた果歩にとっては、その外観はいい意味でそんなイメージを打破してくれた。

同時にこれから始まるバイトに大きな期待を膨らます果歩であった。



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[ 2010/06/10 ] TB(0) | CM(0)

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