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官能小説 喰われる人妻 菜穂(37)

「天野部長の秘書?」


「……うん、近藤さんに頼まれちゃって……」


夜、天野部長の秘書になる事を頼まれたと菜穂が伝えると、夫の智明は当然驚いていた。


「俺はそんな事何も聞いてないよ。」


「うん、突然だよね……」


「それで?」


「来週から、出勤は週に3、4日でいいからって。それで私……」


「もしかしてもう引き受けちゃったの?」


「……うん、だって断れてなくて……ごめんなさい、本当は智明に相談してからと思ったんだけど。」


「でも幼稚園は2時くらいまでだろ?それまでに帰ってこれるのか?」


「預かり保育を使えば延長して幼稚園で見ててもらえるの。遅くても4時か5時くらいには帰ってこれると思うから、それから私が車で迎えに行けばいいかなって思ってるんだけど。」


「そうかぁ。まぁそれならいいか。」


「……。」


智明は特に反対はしてこなかった。

天野部長の頼みなら仕方ないと思っているのだろう。


「おお、秘書って結構待遇良いんだな。この給料なら確かに良い話かもな。」


菜穂が近藤に渡された書類を見ながら、智明は呑気にそんな事を言っていた。

智明は妻が天野部長の秘書になる事を全く不審に思っていないどころか、本当に何も気づいていないのだ。

天野部長の事も、本採用してもらった事で、自分を認めてくれる良い上司なのだと智明は思っているみたいだった。


「でも菜穂と同じ職場になるなんて、ちょっと照れくさいな。」


「え?ううん、智明が働いている場所とは違う建物だから、智明に会う事はないって近藤さんが言っていたわ。」


「そうなの?天野部長の秘書なのに?」


「うん……」


「まぁ確かに天野部長はうちの部署にいる事少ないもんなぁ、いつもどこで何をしているのか知らないけど。なんだそっか、これから昼飯は菜穂と一緒に食べれると思ったのに、ちょっと残念だな。」


「……そうだね。」


本当は智明に助けを求めたいけれど、それができないのは、天野と近藤に脅されているから……。

ううん、違う、それだけじゃない。

今日近藤に帰り際に言われた事を思い出す菜穂。




「じゃあ来週月曜の10時にここに書いてあるホテルの部屋で、天野部長が待ってるから。」


「え……ホテルですか?」


「そうだよ、君がどうしても会社でしたいって言うなら、俺がその希望を天野部長に伝えておいてもいいけどね。
ただ最初はホテルの方がいいんじゃないか?ほら、君って結構喘ぎ声大きいだろ?会社なんかでしたら他の社員に気付かれちゃうよ?」


「そ、それは……」


「ハハッ、だろ?あ、それからこれを飲んでおくように。」


そう言って近藤はある錠剤を渡してきた。


「これって……何ですか?」


「ピルだよ。君も妊娠なんてしたくないだろ?」


「ピル……」


「帰りはそうだなぁ、4時か5時くらいには帰してもらえると思うけど。初日は天野部長もやる気満々だろうから、6時間くらいぶっ通しになると思うけど、まぁ精々頑張りな。」


「6時間も……」


ピルを渡されたという事は、もしかしてコンドームはせずに中に出されてしまうのかもしれない。

しかも午前中から夕方までの長時間……またあの天野の絶倫セックスを味わう事になる。

それを想像しただけで、なぜか菜穂の身体が熱くなった。


――私……何を期待しているの……あんな人に――




「でも菜穂、何か問題があったらすぐに俺に言ってくれよ。」


智明は夕食を食べ終わった頃にそう菜穂に言ってきた。

智明は以前からずっと変わらない、優しいままの智明だった。

私が嘘をついているなんて、きっと夢にも思っていない。

だから私が隠し通せば、きっと智明はずっと気付かないままだと思う。


智明がこの事を知れば、絶対に怒って助けてくれるのに、どうして私は助けてって言えないの?

隠し通せてしまうから……隠し通せばいいのだと、思ってしまう自分がいる。


それから数日、菜穂はずっと悩み続けていたが、結局智明に本当の事を打ち明ける事はできなかった。

そして週が明け、ついに天野が待っているホテルに行く日がやってきた。

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[ 2014/10/15 ] TB(0) | CM(0)

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