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居候と人妻 真弓(66)

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「よいしょ……」


急に泊まっていくことになった新田達のために、押し入れから客用の布団を出して用意する真弓。

新田達3人には、座敷の部屋にそのまま布団を敷いて寝てもらう事にした。

時刻はすでに夜中になっていたが、新田達はまだまだ飲むつもりらしく、拓実もそれに付き合わされるようで、どうせそのまま寝てしまうだろうからと、拓実の分の布団も用意した。


「いやぁありがとうございます真弓さん、本当に何から何まで。」


酒が入ったグラスを片手に持ちながら真弓にお礼を言う新田。

口だけは謙虚だけれど、相変わらず態度は笑ってしまう程横柄だ。


「いえいえ、新田君達はお客さんだからねっ。お風呂ももう入れるけどどうする?皆今から順番に入る?」


「真弓さん先に入っていいっスよ、俺達はまだ飲むんで。」


「えっ?まだ飲むの?」


「もう終電を気にする必要はないんで今日は思う存分飲もうと思って、真弓さんもどうです?お風呂上りに。」


「私は遠慮しておく~。」


「え~飲みましょうよ真弓さ~ん、せっかく盛り上がってきてたのに。」


「私はもう眠いから……ごめんね。じゃあ、あんまり飲み過ぎないようにね。」


誘いをさらっと断って新田の前から立ち去る真弓。

本当は新田達と飲むのはなんだかんだで楽しいからもう少し飲みたい気持ちもあったが、止めておいた。

もちろんそれは、さっき真弓が新田の事を変に意識してしまったからだ。

新田達に悪い印象はないし、性的な目で見られているような気配を感じても、男の子だからある程度は仕方ないと思う。

でも、今日はもうこれ以上はダメ。

新田達がどうと言うより、真弓自身の問題だった。

さっきもキッチンで無意識にオナニーをしようとしてしまうくらいに、今の真弓は自制が効かなくなっているのだ。

身体が疼いて仕方ないこの状態で、もし飲み過ぎて泥酔なんてしちゃったら……そう考えるとちょっと怖い。

それに、今は少しでも早くこのムラムラを静めたかった。

お風呂から出たら寝室で……セックスはできなくてもせめて一人でしたい……

真弓の頭の中は〝早くオナニーしたい〟という欲求だけで一杯になっていた。




「真弓さん、なんかすみません、急にこんな事になっちゃって。」


真弓がお風呂に入る準備をしていると、拓実がやって来てそう声を掛けてきた。


「ううん、気にしなくていいよ~、それより拓実君は体調大丈夫?」


「はい、さっきまで気持ち悪かったんですけど、トイレで出したら楽になりました。」


「え~戻しちゃったの?もう新田君達にこれ以上飲まされ過ぎないようにね。なんなら私から新田君達にしっかり言っておこうか?」


「大丈夫です、限界が来る前にちゃんと自分で断るので。」


「ホントに断れる?あの子達、結構めちゃくちゃな飲ませ方するから。」


「ヤバくなってきたら布団に入って寝ちゃう作戦でいきます。」


「あ~それがいいね、酔いつぶれたフリして寝ちゃうのが正解、うん。私も早く寝よっと、明日は皆の朝ご飯作らないといけないしね。」


そんなやり取りをした後、真弓は風呂へ、拓実は新田達がいる座敷の部屋へ戻ろうとしたのだが、別れる直前、ある事を思い立った真弓は拓実にこう声を掛けて引き止めた。



「……あ……ねぇ拓実君。」


「なんですか?」


「あのさ……」


「……?」


「……ううん、ごめん、何でもない。」


言おうとした事を寸前で飲み込む真弓。

真弓は拓実と会話をしていたら、やっぱりセックスがしたくなってしまったのだ。

でも今日はもうそれが不可能だと分かっているから、拓実を困らせてはいけないと思い直し、真弓は言うのを止めた。

新田達が家にいる間は、どうしたってセックスなんてできない。

しかし、拓実はそんな真弓の表情を見て察したのか、こう言ってきた。


「もしかして、今俺も、真弓さんと同じ事考えてたかもしれません。」


「え?同じ事って?」


「真弓さんが今俺に言おうとした事と同じ事です。」


「……分かるの?」


「言っていいですか?」


そう聞かれた真弓は、少し笑って拓実に「うん、いいよ、言ってみて」と答えた。


「俺、昼間の続きがしたいです。」


真弓は拓実のその言葉を聞いてクスっと笑った。


――拓実君、本当に同じ事考えてたんだ――


「……昼間の続きって?」


分かってはいるけど、面白がってあえて聞き返す真弓。


「それは……」


「エッチの事?」


「はい。」


気恥ずかしそうに素直に返事をする拓実が可愛くて、また笑ってしまう。


「だって昼間中途半端だったじゃないですか、だから俺もうずっとムラムラしちゃって……」


「ウフフ、拓実君ってやっぱり素直だね。」


「真弓さんも、同じじゃなかったですか?」


「私?私は……うん、私も拓実君と同じ、今日ずっと大変だったもん。」


真弓も少し恥ずかしそうにそう言うと、拓実も「ですよね」と笑っていた。

拓実もずっと同じ事を考えていたんだと思うと、真弓はなんだか嬉しかった。

〝やっぱり拓実君の前では私も素直でいよう〟と真弓は思った。

そして真弓はさっき飲み込んだ言葉を、口に出した。


「エッチ、したいよね。」


「はい、したいです。」


「ね、どうしようっか。」


「どうしましょうか。」


「新田君達いるもんね。」


「そうですねぇ……」


「やっぱり無理だよね……」


「無理ですかね……でも……」


「でも、したいよね。」


「はい。」


そんな会話をしてまた二人でクスクス笑う。


「私達がこんなにエッチなの、新田君達に知られたら大変だね。」


「大変ですね、何て言われるか……」


すると丁度そのタイミングで座敷の方から新田の声が聞こえてきた。


「おい拓実!何やってんだよ!早く酒持ってこいよぉ!」


その声にビクっと反応して顔を見合わせる真弓と拓実。

拓実は「は~い!今持っていきますから!」と返事だけした。


「……やっぱり無理だね。」


「明日先輩達が帰ってからでないと無理ですね。」


「「はァ……」」


2人で一緒にため息をつく。


「明日かぁ……」


「拓実君、明日は絶対沢山エッチしようね。」


「はい、沢山しましょう。」


「今日はお互いに我慢だね。」


「我慢ですね。」


そう言って、セックスができない代わりにこっそりと一瞬だけ抱きしめ合う二人。


「じゃあ……明日ね。」


「はい、明日は絶対に。」


セックスは明日までお預け、残念だけど仕方ない。

ああ……でもせめて……


「ねぇ拓実君、ちょっと待って。」


「はい。」


「キスしよ。」


真弓が拓実をもう一度ギュッと抱きしめて顔を見上げるようにしてそう言うと、拓実はすぐに唇を重ねてきた。

別れ際に軽いキス……のつもりが、数秒でスイッチが入ったように2人の舌は絡み合い、いつもセックスをする時にしているような濃厚なキスをし始めてしまう真弓と拓実。

もう少しだけ……もう少しだけ……と時間は伸びていき、気付いたら2分以上ディープキスを続けてしまっていた。


「ん……ン……んはァっ……ダメ…拓実君……これ以上は……本当に我慢できなくなっちゃう。」


唇を唾液で濡らしたまま真弓がそう言うと、2人はお互いを惜しむように抱き合っていた身体を離した。

そしてそこでまた新田達の声が。


「おい拓実!マジで何やってんだよ!早くしろって!」


「はい!今すぐ行きます!」


拓実はそう返事をすると、真弓の方を見て「じゃあ行きます」と言って座敷の部屋へ入っていった。

真弓はそんな拓実の背中をその場で見届けると、名残惜しそうにさっきまで拓実とキスをしていた自分の唇を指で触って寂しそうな顔をし、「はァ……」と吐息を漏らしながらお風呂場へ向かった。


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[ 2017/09/01 ] TB(-) | CM(-)